最新記事を表示する地域拠点型農学エクステンションセンター トップへ

Archive for the '帯広畜産大学' Category

JA全中で農業経営コンサルについて学ぶ

Posted on 30 11月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク

全中 11月最終日、酪農学園大学吉野先生、北海道大学小林さんと、帯広畜産大学仙北谷の3人で、東京大手町にあるJA全中本部に行き、JA全中宮崎本部が行う農家コンサルティング活動について、その取り組みのキーマンであった岩村さんからお話を聞いて参りました。

お話を伺う前は、大変失礼ながら、「節税対策であろうか」と思っていたところ、とんでもない。ここまで本気で個別農家のコンサルティングに取り組んでかなりの実績を上げている事例を、私は知りません。私は自分の予想を恥じ入りました。

農家の経営改善とJAの収益構造改革が表裏一体で進み、かつ、経営改善、技術改善が一体的に取り組まれています。よくお話を伺うと、コンビニ以上にロジスティックマネジメントが実現していることがわかります。これは相当奥深い。

現在、戦略連携事業では吉野先生を中心として経営コンサルティングシステムの構築に取り組んでおります。対象とする浜中町、別海町の協力を得ながら進めているのですが、今回伺ったお話も大変有意義なものとして生かされるものと信じております。

第7回農経シンポ

Posted on 18 11月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク

第7回農経シンポ第7回農経シンポを次の通り開催いたします。

日時:12月4日(金) 13:00~15:00まで
場所:帯広畜産大学総合研究棟Ⅰ号館 3階 N3313 

第1報告

報告者:樋口 聖哉 (帯広畜産大学大学院)

報告テーマ:北海道における公共牧場の運営形態

報告要旨:「公共牧場」は北海道の酪農経営を補完する重要な役割を担っていますが、その多くが赤字経営の実態にあります。また、酪農経営の補完という目的を果たすためには、周年化やほ育部門の導入など機能充実が求められます。広大な草地面積を持つ公共牧場を有効に活用するためにどのような運営形態が望ましく、またそのようにして再編整備を進めていったらよいのか、道内およそ50牧場を対象にした経営状況の調査結果などに基づき考えたいと思います。

第2報告

報告者:渡邉 大樹 (帯広畜産大学大学院)

報告テーマ:経営安定対策のもとでの十勝における作付動向

報告要旨:2007年度から水田・畑作経営所得安定対策が実施されている。この対策の導入にあたっては,比例収益の減少により畑作経営や地域において作付が変化する可能性が指摘される一方で,固定払の支払い期間の見直しがいつされるかわからないことや,輪作体系の維持などの理由から作付転換は起きにくいとの見方もあった。本報告では,経営安定対策実施3年目である今年までの作付データから,十勝における作付の動向を整理する。

鹿追サテライトがテレビ会議システムでつながりました

Posted on 01 10月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク

先週末に鹿追サテライトにテレビ会議システムが入り、畜大との接続テストをおこなっておりました。9月30日は他大学との同時接続テストおよび簡単な使い方の説明をかねて、システムが設置されている鹿追町農協におじゃまいたしました。

詳細はこちら(畜大で農業経済を学ぶこと)にも記載しましたが、中野常務から「これを使ってこれまで以上に緊密に連絡を取っていきましょう。」と言っていただきました。

さて10月1日は別海町役場でおこなわれる会議に畜大からこのシステムを通じて参加いたします。
0909301

第5回農経シンポが開催されました

Posted on 25 9月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク

 第5回農経シンポが開催されました.今回の報告者は帯広畜産大学の林さんと十勝農業試験場の白井さんでした.

 まず林さんから,「ミカン産地における産地再編と地縁的組織の役割」というタイトルで,産地再編の際に地縁的組織が果たした役割について発表がなされました.国内のミカン産地では,1972年の価格暴落を契機に選別の強化,品種更新,高糖度化技術の採用などにより,商品の差別化が進んできました.

 本報告では,愛媛県八幡浜市真穴地区を対象に,地縁的組織が「山廻り」という活動を通して生産技術の伝承を行うことで,生産物の高品質化が達成されたことを明らかにしました.一方,新技術の導入にはあまり積極的でないことから,新技術の普及を担う地域横断的組織が必要であるとの指摘がなされました.

 次に白井さんから,「畑作地帯における環境保全型農業の現状と課題」というタイトルで,十勝管内で「北のクリーン農産物表示制度(Yes!clean)」を実施する産地の経済的な特徴について発表がなされました.

 その結果,環境保全型農業を実施することで,慣行的な農業に比べ生産費は削減されるものの,生産物の高付加価値化には結びついていないことが明らかにされました.高付加価値化を実現するには,生産者の主体的な関与と,制度の道外での知名度を向上させることが必要であることが示されました.

 次回の農経シンポは10月下旬の予定です.
0909251

第5回農経シンポ

Posted on 17 9月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク

第5回農経シンポ第5回農経シンポを次の通り開催いたします。

報告者:白井康裕(十勝農業試験場)、林芙俊(帯広畜産大学)
日時:9月24日(木) 13:30~
場所:帯広畜産大学総合研究棟I号館2階 E2501・E2502

報告タイトル・要旨

(1) 林芙俊:ミカン産地における農家間品質格差と地縁的組織の役割

 戦前からの産地化の歴史を有するミカン産地は、共販組織の自生的な展開が見られたが、それは集落などの地縁的結合に依存したものであった。こうした組織化は、戦後のミカンの価格低迷の中で、共販組織が品質の高位平準化などに取り組む基盤となってきた。
 本報告では、こうした組織基盤のもとで、ミカンの品質の農家間格差がどのように形成されてきたのかを考察する。

(2) 白井康裕:畑作地帯における環境保全型農業の現状と課題

 現在、農地・水・環境保全向上対策に見られるように、環境保全型農業が注目されている。これまで北海道において環境保全型農業の経済性等を整理した研究成果は、水稲やたまねぎのように連作が可能な作物を中心としており、輪作を前提とした畑作物に関する知見は存在しなかった。
 このようのことから、本報告では、十勝管内の「北のクリーン農産物表示制度(YES! clean)」に登録された産地での実態調査をもとに、畑作地帯における環境保全型農業の経済面での特徴とその課題を明らかにすることを目的とする。