第2回農経シンポ ライブ上映
帯広畜産大学にて行われた 第2回農経シンポ
Polycomライブ上映会場の一つである酪農学園では5名の参加がありました。
酪農学園からは、実採りとうもろこし栽培の後作の考え方について意見がだされ、
終了後もメールでの意見交換が行われています。
ライブ上映は通常の講義の時間とも重なるため、先生や学生さんの気軽な参加がやや難しいようですが、関心を持って参加していただける方が増えるように取り組みを進めていきます。
帯広畜産大学にて行われた 第2回農経シンポ
Polycomライブ上映会場の一つである酪農学園では5名の参加がありました。
酪農学園からは、実採りとうもろこし栽培の後作の考え方について意見がだされ、
終了後もメールでの意見交換が行われています。
ライブ上映は通常の講義の時間とも重なるため、先生や学生さんの気軽な参加がやや難しいようですが、関心を持って参加していただける方が増えるように取り組みを進めていきます。
5月28日帯広畜産大学において,第2回農経シンポが開催されました.今回も酪農学園大学,北海道大学の3大学連携で行われ,両大学からも多くの出席者がありました.
まず,帯広畜産大学の樋口先生から,「実取りトウモロコシの経営的評価」というタイトルで,報告が行われました.酪農家では,現在,トウモロコシ全体を粉砕し,牛に給与しています.しかし,近年,配合飼料の価格が上昇していることから,実だけを収穫する機械を導入し,配合飼料の代わりに用いることが検討されています.また,トウモロコシを栽培する畑作農家のほうも,実を収穫した後のトウモロコシを畑に鋤きこむことで,畑の地力維持になると期待されています.
そこで,2008年に,帯広畜産大学で行われた栽培及び収穫実験のデータを用いて,酪農家と畑作農家の経営にどのような便益をもたらすかについて分析を行いました.その結果,昨年のような飼料価格高騰や,トウモロコシによる地力向上という条件のもと,今後の普及が見込まれるという結果が得られました.出席者の方からも,栄養価などの点で議論が活発に行われました.
次に,十勝農業試験場の原先生から,「経営研究者からみた現地実証型プロジェクトの進め方」というタイトルで,根釧農業試験場が,中標津のTMRセンター設立の際に,どのような形で地域貢献を行ったかについて,報告していただきました.TMRセンターへの参加状況としては,事業目的を共有した農家により設立された農家集団型と,地域のほとんどの農家が参加する地域集団型があります.
前者では,目的が農家間で共有されていることもあり,設立や経営に大きな問題が生じることは少ないですが,参加農家が限られるため,地域経済に与える影響は小さくなります.一方,後者では,様々な農家が参加するため,設立や経営に対する農家間の意識の差が問題となりますが,多くの農家が参加することで,地域経済の改善につながると期待されます.
中標津のTMRセンターは,当初は農家集団型での設立を考えていました.しかし,農業試験場が個々の農家の草地を分析し,経営診断を行うことで,当初は参加する意向ではなかった農家も,TMRセンターに参加することで得られる便益を具体的に把握することが可能となり,最終的には地域集団型で設立されました.
現在,大学をはじめとする研究機関では,地域貢献が重要な課題となっています.本報告は,具体的に研究機関がどのような形で貢献できるかを明らかにした興味深い事例であったと思います.
先月開催された、第1回農経シンポに引き続き、第2回農経シンポも、戦略連携事業で導入されたテレビ会議システムを使って、3大学を結んでおこないたいと思います。
報告テーマなど確定しましたので、正式版ということでお願いします。
日時:5月28日(木)午後1時半から
場所:帯広畜産大学総合研究棟I号館E2501, 02
報告者
第1報告
報告者:樋口昭則・樋口聖哉(帯広畜産大学)
報告テーマ:実取りトウモロコシの経営的評価-酪農経営と畑作経営の連携を前提とした評価-
報告要旨:
輸入穀物への依存度を低下させることは、わが国畜産の経営的安定性を確立するための課題といえる。本報告では、飼料用トウモロコシの子実を収穫し、サイレージとして利用するシステムの構築とその成立の可能性を考察する。
第2報告
報告者:原 仁(道立農業試験場)
報告テーマ:経営研究者からみた現地実証プロジェクトの進め方-TMRセンターの設立事例を通じて-
報告要旨:
農業研究機関では、現地実証型の研究プロジェクトが盛んに行われるようになり、プロジェクトリーダーの役割が、研究成果および普及に大きな影響を及ぼしている。
自称経営研究者である私の経験を踏まえて、今後、プロジェクトリーダーとなる後輩の経営研究者にエールを送る。
道央圏、また、畜大に行くのはちょっと遠い、とおっしゃるかたも、ぜひ酪農学園大学、北海道大学からご参加下さい。よろしくお願いいたします。
4月30日に、通信を使って3大学を結んで行う研究会を開催いたしました。
これは昨年度より帯広畜産大学で行われている「農経シンポ」の拡大版でありまして、せっかくの研究会なので、酪農学園、北大からも参加していただこうということになったわけです。
当日は道立農業試験場の山田さんから、農作業受託組織であるコントラクターの新たな動向についてご報告していただきました。コントラクターは酪農において一般的ですが、畑作農業でも重要な役割を果たしている事例が見られるようになりました。山田さんのご報告はその成立要件を、コントラクターの経営面から分析したものでした。
大変興味深いご報告で、報告と議論をあわせて2時間近く費やしたのですがそれでも議論はつきず、そのあと懇親会に場所を変えても、大いに盛り上がりました。
今後とも農経シンポは3大学連携としても開催したいと思います。次回は5月28日(木)午後1時半からです。酪農学園大学、北大からも多くの方のご参加をお待ちしております。