Archive for the '帯広畜産大学' Category
Posted on 20 8月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク
8月19日,20日にかけて,3大学連携による農村研修が十勝の帯広市,鹿追町,新得町で行われました.
帯広市では,帯広畜産大学のフィールド科学センターにおいて,バイオセキュリティーについての説明を受けた後,乳製品工場と牛舎の見学をしました.畜大では,『ウシ部』というウシの世話や搾乳を行うサークルがありますが,皆興味深げに,その活動内容についての説明を聞いていました.また,良質なサイレージは人間が食べてもおいしいことなど,様々な新しい知識が得られました.
その後,鹿追農協で,鹿追町の農業の概要や交換耕作についての説明を受けました.鹿追町は畑作,畜産ともに盛んで,畑作農家と酪農家の間で耕地を交換して作物を生産する,交換耕作が活発に行われています.そこで,交換耕作の長所,短所について分かりやすく説明していただきました.
また,鹿追町では藤田牧場に伺いました.藤田牧場は,都市の人々に農業生産について知ってもらうため,積極的に観光客や修学旅行生を受け入れています.これまでに,牛乳が苦手な子が,牧場の仕事を知ることで,牛乳を飲めるようになったケースもあるようです.
最後に,新得町の北海道立畜産試験場で,疾病対策にバイオテクノロジーが,どのように利用できるかについて講義していただきました.農村研修は以上で終了ですが,引き続き,富良野市で約2週間の農業実習を行います.
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Posted on 31 7月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク
第4回農経シンポが開かれました.今回の報告者は明治飼糧の畠山さんと帯広畜産大学の仙北谷先生でした.
まず,酪農における経営継承問題について,畠山さんから報告していただきました.現在,農業従事者の高齢化に伴い,農業の担い手不足が大きな問題となっています.
北海道の酪農も例外ではありませんが,近年,法人経営が増えたこともあり,従業員による継承や近隣の酪農法人と合併するなどして,経営を継承するケースが見受けられます.今後,こうした事例が増えることで,農地の集積が進み,更なる規模の拡大が期待されます.
次に,ポーランドとチェコの青果物流通システムについて,仙北谷先生から報告がありました.中欧諸国は市場経済化に伴い,青果物流通システムが大きく変化しました.その中核施設として,卸売市場が整備されましたが,期待されたほどには機能していません.
本研究は,社会主義時代の農地制度がその原因であることを明らかにしました.すなわち,ポーランドでは,小規模な土地所有が維持され,農作物の大部分が自家消費に回されるため,量販店への対応が困難な状態でした.一方,チェコでは,大規模な借地化が進み,卸売市場を介さず量販店と直接取引を行う傾向にありました.
次回の農経シンポは9月に行われる予定です.
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Posted on 30 7月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク
本事業のプログラムの一つに,学生を対象とした食の安全・安心基盤学プログラムがあります.そのプログラムの一環として,この夏,十勝で農村研修を行うことになりました.
期間は8月19日から20日の2日間で,その後,9月2日まで富良野市で農業実習を行う予定です.日程や研修先についての詳細は,右のパンフレットをご覧ください.
現在,このプログラムに参加する学生を募集しております.日ごろあまり接することのない他大学の学生と交流できるよい機会であると思います.ご希望の方は,各大学の担当者までご連絡下さい.
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Posted on 15 7月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク
第4回農経シンポを次のとおり開催いたします.
報告者:畠山尚史(明治飼糧)・仙北谷康(帯広畜産大学)
日時:7月30日(木) 午後1時半から
場所:帯広畜産大学 総合研究棟1号館2階 E2503
報告タイトル・要旨
(1) 畠山尚史:酪農の担い手問題と経営継承スタイルの多様性
近年の酪農全国基礎調査から,後継者が決まっている経営は25%に過ぎない.都府県の離農率が高まっているが,後継者が確保できないことが主要因である.北海道においても同様の傾向がみられつつある.
農業における経営継承を考えた場合,”担い手”と称されるように,経営を継ぐ者の解釈が広義になっている.これは従来の家族経営型の継承パターンから法人継承,農業者の農業関連会社の設立,農外資本の参入などの動向から継承パターンが多様化しつつある.
今回の報告では,酪農の経営継承問題を切り口に,今後想定される経営継承のスタイルについて考察することを目的とする.
(2) 仙北谷康:市場経済システム導入後の旧社会主義国の青果物流通
本報告では,主としてチェコ共和国とポーランドにおける青果物流通構造の比較分析を通して,青果物流通構造とそれを規定する要因の関連を実証することである.ほぼ同時期に市場経済システムを導入したこれらの国々も,現在の青果物流通システムは大きく異なる.
これは計画経済システム下における土地所有や食糧管理の仕組み,また工業化・都市化の程度などの社会経済構造は一様ではなかったのであり,体制変換後もその影響を強く受けているからである.
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Posted on 26 6月 by 帯広畜産大学 | パーマリンク
第3回農経シンポが6月25日に開かれました.今回は,北海道農業研究センターの関根研究員と帯広畜産大学の齋藤研究員がそれぞれ,「水田・畑作経営所得安定対策下における畑作経営の意向調査」,「エコフィードを給与して生産した豚肉に対する消費者の評価」というテーマで報告を行いました.
これまで,水田・畑作経営所得安定対策のもと,農家がどのように作付を変えるかについて盛んに研究がされてきました.一方,今回の報告は,既存の作物に加え,新たにどのような作物を栽培したいかを農家に調査したものです.
その結果,新しい作物を導入したいと考えている農家は全農家中1/3と少ないものの,大豆,緑肥,アスパラガスを新たに始めたいと考えている農家が多いことが示されました.さらに,国や農協に期待することとして,新品種開発や普及,機械の開発が挙げられました.
次の報告では,食品廃棄物由来の飼料(エコフィード)が,消費者からどのような評価を受けているかについて,分析結果が報告されました.現在,年間1135万トンもの食品が廃棄されており,その有効利用が求められています.
一方,日本の飼料自給率は20%台と低迷していることから,食品廃棄物を飼料として再利用することで,自給率の向上に貢献すると期待されています.しかし,食品残渣を飼料として用いることから,消費者の食肉に対する評価が低下するのではないかと懸念する農家も多く,エコフィード普及の妨げとなっています.
そこで,エコフィードを給与して生産した豚肉に対する消費者の評価を,表明選考法を用いて分析した結果,一部の消費者からは否定的な評価を受ける一方,エコフィードが循環型社会の実現に貢献することから,資源リサイクルに関心が高い消費者からは肯定的な評価を受けていることが明らかとなりました.また,今後エコフィードの普及のためには,安全性が確保されていることを消費者に周知した上で,消費者のリサイクル意識を高めることが重要であることが示されました.
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