第4回農経シンポが開催されました
Posted on 7月31日 by 帯広畜産大学 |
第4回農経シンポが開かれました.今回の報告者は明治飼糧の畠山さんと帯広畜産大学の仙北谷先生でした.
まず,酪農における経営継承問題について,畠山さんから報告していただきました.現在,農業従事者の高齢化に伴い,農業の担い手不足が大きな問題となっています.
北海道の酪農も例外ではありませんが,近年,法人経営が増えたこともあり,従業員による継承や近隣の酪農法人と合併するなどして,経営を継承するケースが見受けられます.今後,こうした事例が増えることで,農地の集積が進み,更なる規模の拡大が期待されます.
次に,ポーランドとチェコの青果物流通システムについて,仙北谷先生から報告がありました.中欧諸国は市場経済化に伴い,青果物流通システムが大きく変化しました.その中核施設として,卸売市場が整備されましたが,期待されたほどには機能していません.
本研究は,社会主義時代の農地制度がその原因であることを明らかにしました.すなわち,ポーランドでは,小規模な土地所有が維持され,農作物の大部分が自家消費に回されるため,量販店への対応が困難な状態でした.一方,チェコでは,大規模な借地化が進み,卸売市場を介さず量販店と直接取引を行う傾向にありました.
次回の農経シンポは9月に行われる予定です.